「え?そんなこと無料ツールのSkypeとかZoom、もしくはFBメッセ使えばいいんじゃないの?」
と言う声が聞こえて来そうだが、テキストを使わない指導、もしくは既にデジタル化され著作権問題がクリアされた教材を使うことを前提としての遠隔指導であれば、その方法も一つの方法かもしれない。
が、しかし。
当塾のように教育格差の解消を目的に掲げるのであれば、不特定多数が持ち込むであろう「子ども達が教えて欲しい教材」はそれこそ千差万別なため、巷の通信システムでは有償無償に関わらず対応が難しいと言える。
学校で出されたプリントや教科書など紙教材の持ち込みを想定し、かつ教育格差の渦中にある子ども達のITリテラシーが高いとは限らないことを前提としながらシステム構築を考えない限り、便利さが売りのIT教育は広がれば広がるほど、新たな教育格差の生まれる可能性は否めない。
◆ 最先端デジタル教材を用いることで見えた、一筋の光明
そんな私たちの想いを理解してくださったデジタル教材ATLSの後藤社長、そして遠隔地指導用教材VQSの向井社長が早々に協賛・協力体制を築いてくれたため、最先端のデジタル教材に触れつつ、SCSK(株)のみなさまと共に補足ポイントの洗い出しを進めながらアプリ開発を目指し、私たちは日々協働している。
本来、予算もしくは技術がなければできるはずのないこれら試行錯誤は、社会課題解決と言う大義名分のもと、有志が先義後利の精神で当塾に力を貸してくれているからこそ、一筋の光明が灯るのだ。
この遠隔IT指導システムが確立すれば、救われる子どもの人数も地域性も現状の比ではないだろう。
社会に文句を言っても始まらない。誰もやらないならやってやるだけの話。
ボランティアだろうが営利だろうが、人生は本気で向き合ってこそ楽しいんだなぁと改めて思う。