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活動十年目にして揃った「天地人」〜高知はりまや教室開塾の理由〜

投稿日:2023年8月16日 更新日:

そもそも「子どもの生活環境による学力格差(≒教育格差)」という社会課題は、これまで開塾してきた地域だけが抱える問題ではない。故に、当塾が全国に教室展開することを一つの目標に掲げていることは当然の話だ。

が、「なぜ高知で無料塾を開塾するの?」と、高知に滞在している間に何度も聞かれる機会があったため、9月に高知市での開塾を予定している理由について、改めて三つの理由を書きたいと思う。

✅地域特有の教育格差の背景

開塾の理由、一つ目は離婚率貧困率妊娠中絶率など教育格差の背景に潜む女性の貧困という社会課題が、全国的に見ても多いエリアであると言う統計結果が明らかな地域だからだ。

また高校進学を例に挙げれば、他県とは違って上位校は私立が多く、県民意識の中に「高水準の教育を子どもに受けさせたいなら、私立高校に行かせる方が良い」と言う所得を起因とした明確な教育格差の実例が存在していることが挙げられる。

課題先進県と呼ばれるこれら高知特有とも呼べる教育格差の背景データが、新教室開室に至った理由の一つである。

✅「高知家」と言う美しき概念と当塾の親和性
〜高知県はひとつの大家族やき〜

※https://kochike.jp/サイトより引用

そしてもう一つは、大学時代からの親友で私立土佐塾中学・高等学校の教員である和田栄治先生を中心に、彼らのふるさと・高知を取り巻く地域教育の現状を正さんと、「徳育≧知育」を掲げるステップアップ塾の理念に賛同してくれる仲間がたくさんいたことが挙げられる。

そもそも高知では、「高知家≒高知県はひとつの大家族」と言う概念が存在するため、家族のような気持ちで学習支援を行う当塾との相性は極めて良いエリアであると考えている。

子ども達の学力向上において見落とされがちな「身近なロールモデル=優しい学生講師や社会人スタッフ」の重要性を説明する上で、家族的な「思いやり」に重きを置く団体理念を理解してもらいやすい地域的な背景が既に存在する高知と言う県事情は、大きな魅力だったのだ。

✅実績が出来たからこその挑戦

※今後の学習支援スペース展開イメージ「ふるさとMANABIYA募金」

最後にもう一つの理由を書きたい。

学習支援事業に取り組むこと早十年。今では年間150名を超える現役の学生講師が集い、豊富な教材に加えてCISCO WEBEXを用いたオンラインシステムの充実やトレーラーハウスの活用法など、さまざまな工夫を続けながら足元を固めて来た当無料塾にとって、全国各地の教育格差をなくすことは活動の悲願でもある。

その上で、高知家ならぬ「日本家」と言う概念を新たに発信することが許されるのであれば、我が子はもちろん日本と言う国に生まれた子ども達は大きなひとつの家族。子ども達全てに教育の機会は等しく与えられなければならないと、2014年の塾設立以来、私は強く想い続けて来た。

そしてようやく去年から、当団体の上部団体である(公社)日本ユネスコ協会連盟が当塾を再評価し、我々の全国展開を助成金という形で応援してくれることになったのだ。

団体設立以来、行政の補助金に頼らずさまざまな立場の民間有志や企業からご支援をいただいて来た当塾だからこそ、行政には目を向けにくい教育格差の本質的な問題を分析できることが、評価のポイントになったのであろう。

以上、我々が高知で開塾する理由を略儀ながら書いてみた。高知市以外での展開は、おそらくトレーラーハウス型の教室を用いることで、可能となるであろう。

課題先進県から脱却する事例を、ステップアップ塾は創りたいと思う。

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