「あの人は上品ね」とか、「この漫画は下品だ」などと言う感覚を、君は理解できるだろうか?そもそも日本で語られる「品」の語源、仏教用語の九品について、無宗教の私が説明するなら、「自制のできる善い心を持った(上品な)人は極楽に、欲張りで悪い心を持った(下品な)人は地獄に落ちるよ!だからみんな、現世では誘惑に負けちゃダメ!」と言った教えが含まれ、身近な欲望に負けてしまいがちな人間に社会性や道徳心を植えつけるために使われてきた、奥の深い言葉と言える。
しかし中身より「馬子にも衣装」とばかりに、身なりを整えるだけで上品な「ふり」を装うことが流行る昨今、弱い気を助けるよりもいじめを助長し、強きをくじくのではなくなびくことが賢いとさえ判断される風潮には、かなりの違和感を感じてしまう。例えば原発避難をしていた福島出身の小学生に対し、同級生が「賠償金をもらっているんだろう」と金銭をゆすり、その告発を受けた学校までもが事実に蓋をした横浜市の事件など、下品の極みとも言うべき一例ではないか。
なぜ人は勉強をする必要があるのか、詳しくは巻末に譲るが、老いも若きも判断と決断の連続である人生の中で、適切な判断力を養うためにも、ある程度の忍耐を伴う勉強やスポーツでの経験は有効である。と同時に、人は同じ価値観を求めて群れたがる生き物のため、自分の志を高く持てば持つほど、いじめや暴力などと言った下品な被害から逃れ、自分自身を守る方法を見出すこともできる。大切なのは志。まずは面倒臭くとも、身近な欲望に負けず物事を正しく判断して実行する気構えこそ持って欲しい。
ステップアップ塾 塾長 濱松 敏廣
※2016年9月1日より、毎月紙媒体として発行されている学級新聞(4P〜6P)から、定期的に塾長担当記事の「VOICE」のみを転載しています。学級通信は、当塾への支援者を対象に送付、または授業参観にお越しの方への参考資料としてお渡ししています。
濱松 敏廣
「子ども時代に感じたDV家庭での不条理を、他の子ども達にまで感じさせたくない。」
そんな想いで、ステップアップ塾を開塾しました。
子ども目線での「有ったらいいな。」を忘れずに、食事つきを前提とした無料学習支援を実施しています。
ヤフーニュースへの寄稿
・「おんぶ」をせがむ小・中学生たち 生育環境で得られなかった「愛」を求めて
・学習塾の自粛で”居場所”失う子たち
・子どもの「スマホ依存」、どう向き合うべきか?取り上げることが「解決」ではない場合も
・“教育格差”是正に向けた1つのヒント 個別指導型オンライン学習のメリデリ
・食べられない子どもたちの現実 “SOS”を見逃さないために大人ができること
誕生日:1976年7月2日
出 身:東京都板橋区
学 歴:明治大学経営学部卒
現 職
・NPO法人維新隊ユネスコクラブ/理事長
・ステップアップ塾/塾長
・株式会社MACH2/代表取締役