塾長便り

2018年を終えて

投稿日:2018年12月31日 更新日:

12月27日、2018年におけるステップアップ塾とトレーラーハウス自習室STUDY CAMPの活動が終了しました。

今年度は講師ボランティアに加えて調理および片付けボランティアさんが定期的に参加してくださったこともあり、ステップアップ塾での活動は落ち着いて分業体制を敷くことができました。

また個人的には11月19日から約1ヶ月の期間ではありましたが、祝日を除く平日はほぼ毎日トレーラーハウス自習室の居心地を良くするために改良を続けることができました。

こちらはスポンサー様と賛助会員のみなさま、そして一部の行政関係者のおかげで新たなステップに踏み出すことができたと思っています。

関係各位のみなさまにはこの場を借りて、心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

発展途上ではありますが2軸体制を形にできたからこそ感じることとして、改めて教育格差はなくすことができる社会問題だと痛感することができました。

私にとって、2018年の最後にその実感を持てたことは何よりの収穫でした。

✅ 構って欲しいけど、構って欲しくない子ども達

多くの人にとって経験のあることだと思いますが、年齢やその時の状況によって人の親切がわずらわしい時はありませんでしたか?

それは身内が相手に限らず、の話です。

この話をするとたいていおわかりいただけるのですが、5期目を迎えたステップアップ塾はかなり温かいボランティアスタッフが集まり、運営上の課題はあれど子ども達にとっては例年通り、それなりに良い環境を与えられたのではないかと感じています。

実際に成績が上がり、良い結果を残せた子どもはもちろん多くいました。

ただそれに反して、日々の生活に苦しんでいるであろう多感な生徒にとっては当塾の親切がある意味では仇となるため、素直になりきれない時も少なくないようでした。

しかし本来いわゆるツンデレ状態の生徒こそ教育格差の渦中にあることが多いので、教育格差の解消を目指す以上は子ども達に向き合える覚悟と時間を使える講師やスタッフこそがボランティアと言えども必要なのですが、親身になったからと言ってその想いが報われるとは限らない本プロジェクトの場合、ボランティアがボランティアの限界を超えてしまえばいわゆるヤマアラシのジレンマが起こり得るため、生徒はもちろん学生講師やスタッフを守るためにもさまざまな住み分けが必要だったのです。

5年におよぶ試行錯誤の中で必要性を感じた新システム、それがSTUDY CAMPでした。

※ 簡易版ではありますが、以下まとめです。ご確認ください。

✅ 子ども達に届く支援、のはずが。。。


以前の記事に書いた通り、せっかく東京都が特例的に場所を貸してくださったにも関わらず、独占企業であるはずの某電力会社が電気の引き込みを渋っているため、残念ながら未だに電気が引けておりません。

現状打破に向けて最終日まで協力企業様と打ち合わせをしましたが、解決まではいずれにしても数ヶ月はかかってしまうとのことです。

当初計画よりもサービスが劣るため積極的な利用者募集ができていませんが、現在ステップアップ塾の生徒は7人、その他にも合わせて20名ほどがフェンスに据え付けたチラシボックスの中にある申込書などを携え、入会しています。

その多くの子ども達とは、「こんにちは」の挨拶くらいしか交わしませんが、鉛筆の音しか聞こえない室内で彼らを見守り、必死に勉強をしてからパン等を持ち帰る姿を何度も確認している私は、正直かなり複雑な気持ちです。

一刻も早く、予定していた快適な環境を子ども達に届けたい。

その一念で、来年も活動に励みたいと思います。絶対、私は諦めません。

——————–

最後になりますが、今年もみなさまに大変お世話になりました。

良い年を、お迎えください。

-塾長便り

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