ステップアップ塾早稲田校は、3月10日(木)で2015年度は最後の授業となります。
最後の授業にあたって、Aクラスではみゆき先生が、Bクラスではメアリー先生がお話をしてくれました。
<みゆき先生のお話>
はじめてブログを書きます!
早稲田Aクラス担当の早稲田大学2年の重松美有紀です!
3月10日に今年度最後の授業があり、「先生のお話」で、あることを生徒にお話しました。
それは、「周りの人を頼る勇気」、「一人で頑張らない」を持ってほしいということです。
私は、どうしようもないくらいにつらくて悲しいとき、周りのたくさんの人に助けられました。
家族や、先生、友達、近所のお医者さん、地元の役所の方…私の周りのたくさんの人は、
手を差しのべて、私のつらい気持ちをたくさん聞いてくれた。
つらいとき、悲しいときは、一人で頑張らなくていい。
つらいときはつらいってことを周りの人に言ってもいいんだ、って気付けたら、
泣いてばかりの毎日から、一歩前に進めるようになりました。
そうしたら、大事なことに気付けるようになった。
私は、今までお父さんがいて、お母さんがいて、弟がいるってことが当たり前のことだと思っていました。
でも、決してそうではない。
だからこそ、ちゃんと、ありがとう、大好きだよってことを伝えないといけない。
それから、私の周りには私を支えてくれる人であふれているということ。
それと同時に、私も誰かを支えたいと思えるようになりました。
そのような想いがあったから、私はこのステップアップ塾に出会いました。
本当はつらい経験なんかしたくなかった。
でも、あのときの経験がなければ、今の私はいないし、
ステップアップ塾に出会うこともなかったと思います。
生徒たちも今までつらい経験をしたことがあると思います。
もしかしたら、これからもあるかもしれない。
でもそのときは、一人で頑張っちゃだめ。
つらいときはたくさん泣いて、つらいことをつらいと周りの人に言ってほしい。
つらいことをつらいと言うことは全然恥ずかしいことではありません。
つらいことをつらいと言えて周りに頼れる人が本当強い人だと思っています。
だから、皆には周りに頼る勇気を持ってほしい。
そうすれば、つらかった経験もいつかプラスに変わるから。
私の昔のつらい経験がステップアップ塾皆との出会いというステキな出来事に変わったのと同じように。
Aクラスでは最後に先生から生徒たちにお手紙と写真を渡しました。
恥ずかしそうに喜んで読んでくれた子もいれば、必死に涙をぬぐいながら読んでくれた子もいました。
とっても寂しいですが、子どもたちの中には4月からはこの塾に通えない子もいます。
でも、いつか、この子達たちが高校生や大学生になって、先生としてこの塾に戻ってきてくれたらいいな。
この塾に出会い、私の夢がまた1つ増えました。
来年度のステップアップ塾も今から楽しみです!
以上、重松美有紀でした!
<メアリー先生のお話>
こんにちは。メアリー先生です。
先生はこの3月で早稲田大学を卒業して、4月から社会人としてお仕事を始めます。
だから、こうやって先生としてみんなと一緒にお勉強をするのはきっと今日が最後だと思います。
なので、最後だからこそできるお話をします。
「自分とは全然違う人たちと仲良くやっていくこと」、そして「頭がいい」ということについて。
突然ですが、みなさんには「好きな人」って、いますか?
(間をあける)うん、好きな人がいる人!なんて、手を挙げさせたりはしません(笑)。
だって、そういうことを言うのって恥ずかしいかもしれないし、言いたくないかもしれないもんね。
みんなは「好きな人」っていうと、どんな人を想像しますか?
たとえば、友達のなかで「好きな人いる~?」とか、
「あいつ、お前のこと好きなんだってよ!」とか、
「○○ちゃんってだれだれのこと好きなんだって!内緒だよ!」とか。
そういう話をしたことがあるかもしれません。
そういうときに連想する「好きな人」って、どういう「好き」だろう。
たぶん、
女の子だったら好きな男の子、
男の子だったら好きな女の子、
つまり、異性の、「恋愛」的に、「好きな人」のことを連想すると思います。
不思議ですね?「好き」にはいろんな好きがあると思います。たとえば友達とか、家族とか。
いろんなものが入ると思うのに、「好きな人」っていうと、「恋愛」の意味になることが多いんですね。
「自分とは全然違う人たちと仲良くやっていくこと」の話をするって言ってたのに、なんで恋愛とかの話になってんの?
と、不思議に思っている人もいるかもしれません。
時間も時間ですし、種明かしをします。
私、メアリー先生には、おつきあいしている人がいます。
でも、その人は「彼氏」じゃなくて「彼女」です。
相手は同い年の、郵便局で働いている、普通の女の子です。
ユキちゃん、といいます。写真もあります。
私もユキちゃんも、「男の子になりたい」とかは思ったことがありません。
二人とも、ほんとにただの女子です。
なんでわざわざこんな話をしたかというと。
別にみんなをビックリさせたかったわけでも、アピールしたいわけでもありません。
ただ、こういう人もいるんだよ、ということを伝えたかったんです。
よく言われます。
「男の人嫌いなの?」とか、「まだいい男の人に出会ってないだけで、女の子が好きだなんていつか治るよ」って。
でも、私がはじめて女の子を好きになったのは中学2年のときです。
もうそれが10年以上続いちゃっているので、たぶんもう変わらないと思います。
たぶんみんなが、女の子が男の子のことを、男の子が女の子のことを好きになるのと同じように、
私は、女だけど、女の人のことが好きです。
きっと「彼氏」もつくらず、結婚もせず、子どももつくらず。
女の子と一緒に生きていくことになるのでしょう。
ところで、自分と同じ性別の人を好きになる人って、学校にどれくらいいると思う?
……クラスに1人から2人、と言われています。
もしかしたら、みんなのクラスにもいるかもしれません。
私の友達のゲイの子たちは、はじめて男の子を好きになったのは小学生、中学生のときのことだといっていました。
でも、だからといって、例えばムリヤリ秘密をあばいて「あいつホモなんだってよ!」って広めたり、
からかったりはしないでほしいです。
だって、みんなだって、自分が友達とかおうちの人に秘密にしてることを勝手に広められたりしたらいやでしょう?
それと同じです。
ただ、ぶっちゃけ「男が男を好きになるなんて、女が女を好きになるなんてキモイ」と思っちゃうのもしかたないと思います。だって、大人のなかにもそういうことを言う人はたくさんいるし、誰も教えてくれないから。
残念なことどけど。
だから、「キモイ」って思わないで、とは、私からは言えません。
ただしみんなにわかってほしいのは、
これから先みんなはたぶん、ほんとに自分とは全然違う考え方とか特徴を持っている人と出会うし、
そういう人たちとうまくやっていかないといけないだろう、ということです。
世の中にはほんとにいろんな人がいます。
目が見えない人、耳がきこえない人、言葉がうまくしゃべれない人、日本語以外の言葉をしゃべる人。
ひろき先生が前に英語の話をしてくれたときに言っていたように、
これからは外国の人と関わったりすることも増えると思います。
自分が「あたりまえ」だと思っていたことが「あたりまえ」じゃない、そんなこともたくさんあると思います。たとえば、
・みんなは「こっちに来て!」っていうとき、手でこっちこっちって、やると思います。
でも、これはアメリカでは「あっちいけ!」のサインです。まったく逆なんですね。
アメリカで「こっち来て」っていうときは、手を上にしてやります。
・それから、自分の鼻を指でさして「私は」「僕は」ってしゃべることがあると思います。
でも、これは国や地域によっては「私はまぬけです」とか「自分はバカ」っていう意味になる場所もあります。
こういう風に、自分の知ってる「あたりまえ」と全然違ったものに出会って、
そのせいで人とケンカになっちゃうこともあるかもしれません。どうしたらいいでしょう?
「いや、自分にとってはこれはあたりまえじゃない!!おかしい!!」っていちいちやってたら、
そのうちキリがなくなっちゃうんじゃないかと思います。
「そういうのもあるんだな」って、うまく受け入れて、やっていける。
私は、個人的には、「頭のいい人」って、そういうことのできる人のことを言うんじゃないかな、って、思ってます。
「頭がいい人」って、「勉強ができる人」だけじゃない、と思うんです。
自分と全然違う人と仲良くするのって、とっても大変です。
だって、自分が「ふつう」だと思っていることが、「ふつう」じゃないんだから。
たとえば、私は「彼氏いるの?」と聞かれることがあります。
だって、女の子は男の子とつきあって「彼氏」ができる、っていうのが「ふつう」だから。
「ふつう」は、女の子に「彼女」がいるとは思いません。
そのたびに「彼氏はいないよ~(彼女はいるけどね…)」って、思います。
自分にとって「ふつう」じゃない人に出会ったとき、
「あいつはふつうじゃない」って遠ざけちゃうか、
「そういう人もどうやらいるらしい」って考え直すか。
どっちもできるんじゃないかと思います。
たぶんみんなは今まで、「男に彼氏ができる」「女に彼女ができる」なんて、そんなこと、聞いたこともなかったと思います。
でも、今日、「ふつうじゃない」人の話を聞いた。
みんなの中で、今日の経験をどう考えるか。
それは、これからのみんな次第です。
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お二人とも、自分の経験や体験に基づいた、とても大切な話をしてくれました。
最終回のお話は、きっと生徒たちのココロに残ったと思います。
2016年度は、4月中旬からスタートします!
講師の皆さんのお話も、楽しみにしておいて下さい!
ステップアップ塾設立当初から事務局を務めています。
塾を続ける中で、二児の母となりました。
塾生の皆さんや保護者の皆さん、ボランティアとして参加される皆さんが楽しんで続けることができるよう、鋭意努力してまいります。
◆誕生日:1979年
◆出 身:群馬県前橋市出身
◆学 歴:法政大学文学部卒業